今回は2,010年代に妊娠13週に、つわり(よだれづわり)を訴えて来院された20代女性の臨床例です。
妊娠12週頃から吐き気と大量のよだれが出るようになったそうです。
そのせいで人との会話もままならず大変困っている様子でした。
普段からタオルとビニールが手放せず、問診中、治療中も首にタオルを巻いて常に口付近を拭いていました。
里帰り出産で県外から帰省中に当院をネット検索で調べて来院されました。
治療回数2回の治療の経過を記しました。
鍼灸治療院たけしたブログ 管理人
(はり師:第 140155 号 きゅう師:第 139966 号)
予診票
初診日
2,010年代 2月17日
性別・年齢
女性 24歳
主訴
つわり(よだれづわり)
現病歴
妊娠12週から
ペインスケール(辛さの度合い)
一番辛い時を10としたら、今は5
病院での診断
その他の症状
吐き気、便秘、眠りが浅い、ご飯が美味しくない、のどが渇く
体温・血圧・血糖値
体温記載なし・110-80・異常なし
薬の服用
薬服用なし
治療経過
1回目 X年11月28日
脾虚証
はり治療
太白、太陵、左内関、右公孫、足三里、三陰交、シン会、左耳めまい点、厥陰兪、神道、脾兪、飛陽
きゅう治療
なし
評価
・治療後の変化はなし。
2回目 2月25日
肝虚証
・つわり(よだれづわり)と吐き気は落ち着いた。
・痰がが出る(痰は白色でサラサラ)。
・第2子を妊娠してから鼻の症状が出るようになった。
評価
・よだれ、吐き気の症状はほとんど出なくなった。
まとめ
1回の治療でつわり(よだれづわり)と吐き気の症状は出なくなりました。
初回の症状もそのような体質が影響していたのでしょう。
こちらの患者さん、2年後にも帰省中に来院されました。
その時の、訴えは肩こり、頭痛、眠りが悪い、胃酸過多、便秘でした。
左側の膏肓というツボが硬く、押さえると痛みを訴えていました。
左側の膏肓というツボに反応がある時は胃酸過多の症状があることが多いです。
こちらの患者さんは胃腸の働きに異常があるタイプなんだろうと思いました。
こういう体質の方は「甘党」で甘いものに目がなく、食べすぎる傾向があります。
甘いものは適度に飲食すると胃の働きを助けますが、食べすぎると胃酸過多などの胃の症状が悪化します。
そして、そのような症状があると眠りに影響したり、肩の左側が凝ったりします。
だから、このような体質の方は甘いものを控えることも大切になってきます。
今回の症例は、20代女性のつわり(よだれづわり)と吐き気の治療の記事でした。